なぜ、物が増えるのか?
片付けの方法を調べる前に、そもそも「なぜ物が増えてしまうのか?」を考えてみませんか?
理由を知れば、散らかりにくい暮らし方が見えてきます。
1. ストレス発散のために買ってしまう
日々の忙しさや孤独感、不安な気持ちから、ネットで「ポチッ」と買い物をすると気分がスッと晴れることがあります。
実はこれ、脳内でドーパミンという快楽物質が分泌されているためなんです。
「欲しい物を見つける→買う→届く」という一連の流れで、何度も小さな“ご褒美(快楽)”を感じられるのです。
ただし、快感が目的となると、使わない物まで増えてしまうことに…
気づけば部屋の中がストレスの“跡(あと)”でいっぱいになっているかも知れません。
2. 安いから等の理由で、とりあえず買う
「セール中」「限定」「残り1点」「あと○円で送料無料」——
こうしたワードに心が動いて、つい“とりあえず”買ってしまうこと、ありませんか?
さらに「ポイント○倍」や「今買えば◯ポイント還元」などの特典も、本当に必要かどうかより、“お得”を優先してしまう原因に。
でも、使わないまま放置される物が増えると、結局、お金もスペースも無駄になってしまいます。
3. 買うのは簡単、手放すのは難しい
ネットなら、数秒で買い物ができる時代。
でも一度手に入れた物は、「まだ使える」「もったいない」と感じてしまい、なかなか手放せません。
これは、心理学でいう「授かり効果(保有効果)」や「損失回避」が関係しています。
人は、自分のものになった瞬間から、その物の価値を高く感じ、手放すことを「損」として避けようとする傾向があるのです。
必要かどうかより、「持っていたい気持ち」が優先され、結果として物がどんどん溜まっていく原因になります。
4. 家にいる時間が長いと、自然と物は増える
在宅ワークが増えたことで、本来は会社にあるはずのパソコンや書類、仕事道具が自宅に。
その分、部屋の中の“物の量”が純粋に増えていきます。
さらに、自粛生活以降に広まったUber Eatsなどの宅配サービス。
テイクアウトの容器や包装ゴミ、ネット通販で届く段ボールや緩衝材など、“その都度捨てなければならない物”も日々溜まっていきます。
でも、ゴミの分別やまとめて出すのが面倒で、つい放置——。
こうして気付かぬうちに、部屋が物に占領されていくのです。
便利だからこそ、自制心が試される
今は、スマホひとつで何でも買えて、何でも届けてもらえる時代。
とても便利で、私たちの暮らしを支えてくれる大切な仕組みでもあります。
でも、その便利さの裏側には、“欲しい気持ち”をどこまでコントロールできるか——
自分自身の自制心が試される側面もあるのかもしれません。
必要な物だけを選び、手放すべき物を見極める力。
それがないと、便利な暮らしほど、物に囲まれて身動きが取れなくなってしまいます。
まとめ:便利さとうまく付き合うために
物が増える背景には、「便利さ」と「心の動き」が深く関係しています。
今は、スマホひとつで欲しい物がすぐ手に入り、物を手に入れるハードルがとても低くなりました(もちろん、お金の問題はありますが…)。
だからこそ、「これは本当に必要か?」を見極める力がより大切になっています。
ただ物を減らすのではなく、物質的にも心理的にも心地よい暮らしをめざしていく——
それが、便利な時代を上手に生きる片付けの第一歩かもしれません。
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