「捨てられない」には、理由がある|手放せない家族と、どう向き合う?

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終活や片付けを進めようとすると、多くの方が、ある壁にぶつかります。それは——「家族が、手放してくれない」こと。

特に、親御さんや、義理のご家族など、ズバッと言いにくい間柄だと、なおさらです。今日は、そんな”手放せない家族”との向き合い方を、現場で見てきたことと、私自身の経験から、お話しさせてください。

「片付けて」が、言えない

「もう着ないよね?」「これ、要る?」——のどまで出かかって、飲み込む。

関係性によっては、片付けの話を切り出すこと自体が、難しいものです。「私が言っていいのかな」「角が立たないかな」と考えてしまう。

そのもどかしさ、よくわかります。良かれと思っても、言い方ひとつで相手を傷つけたり、関係がぎくしゃくしたり。だから何も言えないまま、心の中だけがモヤモヤしていく——。

でも、その前に。「捨てられない」には、理由があります

何千軒もお宅に伺ってきて、強く思うことがあります。

物を手放せない人は、だらしないわけでも、わがままなわけでも、ありません。物に、その人の気持ちや歴史が、結びついているだけなんです。

たとえば、たくさんの服。それは、若くて、元気で、自由に出かけていた頃の”自分の証”かもしれません。今はもう着られなくても、手放すことは、その頃の自分にさよならするようで、怖い。

体が不自由になった方なら、なおさらです。買い物は、自分の意思でできる、数少ない楽しみや自由かもしれない。物を減らすことが、「できることが、また一つ減る」感覚につながることもあります。

そう思うと、「捨てて」の一言が、相手にとってどれだけ重いか——少しだけ、見え方が変わってきませんか。

「片付ける」と言って、物を動かすだけ。それも、責めないで

「片付けるね」と言いながら、収納を買い足したり、物を右から左へ動かすだけで、ちっとも減らない。——これも、本当によくある光景です。

イライラしてしまう気持ち、わかります。でもそれは、「向き合う準備が、まだできていない」サインなのかもしれません。本人なりの、精一杯の”片付けたつもり”。心が、まだ追いついていないだけ、とも言えます。

では、どうすれば? ——相手を変えるより、自分の心を守る

ここで、いちばん大事なことを。

手放せない家族を、無理に変えることは、できません。力ずくで動かそうとすれば、相手は頑なになり、関係も傷つきます。逆効果なんです。

できるのは、こんなことだと思います。

  • 🌿 「全部」ではなく、「ここの引き出し一つだけ、一緒に」と、小さく。主役は、あくまで本人
  • 🌿 言いにくい間柄なら、間に入ってくれる人(実のお子さんや、第三者の専門家)に頼る手も
  • 🌿 そして——自分が、抱え込みすぎないこと。「いつか片付けるのは私かも」という不安を、一人で背負わなくていい

それでも、できることはある——”明らかなゴミ”から、少しずつ

「じゃあ、ただ見守るしかないの?」——そうではありません。現場で効く、ひとつのやり方があります。それは、手強いものから手をつけないこと。

思い出の品や、服。ここは本人の気持ちが深く結びついているので、いちばん最後でいい。最初に向き合うのは、誰が見ても「これは、もう大丈夫」と分かるものです。

たとえば——

  • 🌿 食べ終わった惣菜やお弁当の、空きパック・トレー
  • 🌿 空き瓶、ペットボトル
  • 🌿 「何かに使うかも」ととってあるけれど、明らかに数が多すぎる物

「空き瓶は小物入れに」「ペットボトルはお水に」——とっておく理由は、ちゃんとあります。でも、必要な数は限られていますよね。こういう物は思い入れも薄いので、「いくつか処分してもいい?」と聞きやすいんです。

実際、物が多いお宅には、必ず”明らかに減らせる物”があります。そこから、少しずつ。

そして、不思議なもので——部屋が少しスッキリすると、見える景色が変わります。スッキリした部屋を嫌がる人は、そういません。その小さな心地よさが、「次は、ここも」という気持ちを、そっと生んでくれることがあります。

この”ちょっとずつ”を繰り返していく。それが、手強い片付けを進める、いちばんのコツなのかもしれません。

業者に一気に頼むのとは、違うもの

最後に、私が思うことを。

親御さんが亡くなったあと、業者さんに頼めば、お家は短期間で一気に片付きます。それも、ひとつの方法です。

でも——親がまだ元気なうちに、家族や、私たちのような家事代行者と、少しずつ進めていく。この時間には、”一気に”とは違う、お金では買えないものがある気がします。

一緒に手を動かすうち、親御さんの気持ちも、少しずつ変わっていくことがあります。「自分のために、時間を割いてくれているんだな」と。そして会話の中で(時には、ちょっとした言い合いにもなりながら)、親の本当の思いや、体調・もの忘れの変化といった、小さなサインに気づけたりするんです。

「この家を、これからどうしたいか」「残した物を、どうしてほしいか」——そんな”その先”の話も、片付けをきっかけに、少しずつできるかもしれません(相続のような専門的なことは、必要に応じて専門家の力も借りながら)。

私たちの世代は、子供から少しずつ手が離れて、自分の時間ができ始める頃。それを趣味に使うのも素敵です。でも——親と過ごせる時間は、確実に、少なくなっていきます。歳をとった親を見るのは、少し切ない。それでも、話せるうちに話しておく。片付けは、そのきっかけにもなります。

ただ、これは”ひとつの考え方”です

最後に、どうしても伝えておきたいことがあります。これは「こうすべき」という話では、決してありません。

働き盛りで、毎日くたくたの方。今まさに、介護で心も体もすり減らしている方。そんな方に「親との時間を大切に」なんて、綺麗事に聞こえるかもしれません。

ご家族との関係も、本当にさまざまです。つらい思いをして育った方、今も傷を抱えている方にとっては、この話は当てはまらないと思います。その気持ちを、否定するつもりは、まったくありません。

ご家庭の数だけ、事情があり、考え方があります。だから「こうしましょう」とは言えません。ただ、こんな考え方、こんな接し方もあるよ——そう、そっとお伝えしたかっただけなんです。

🌿 そして、これだけは。いちばん大事なのは、あなた自身の生活と、あなたのご家族です。親のために、自分をすり減らさないでください。

手放せない家族のことで悩んでいる方も、どうか自分を責めないで。真剣に考えているからこそ、悩むんです。あなたは、冷たくなんてありません。

もし、気持ちはあっても手が回らないときは——私たちのような家事代行が、お手伝いできることも、どうか覚えておいてください。

完璧じゃなくて、いいんです。明らかなゴミ、ひとつから。一緒に、ゆっくり。

(そうそう。こまめに連絡を取り合うのは、オレオレ詐欺の予防にもなるそうですよ。なんて。笑)

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片付けに、手が回らないときは

「気持ちはあるけれど、自分の生活で精一杯」「親の家まで、とても手が回らない」——そんなときは、私たちのような家事代行を、どうか思い出してください。ご本人の気持ちを大切にしながら、ご家庭のペースで、少しずつお手伝いします。岡山市近郊で「ちょっと相談だけでも」という方も大歓迎です。

2時間から承っております。「ここだけお願いしたい」というピンポイントのご依頼もOKです。

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