前回、実家の片付けは「物より先にゴールを決める」というお話をしました。今回はその続き——業者さんに頼む場合の、お金の話です。
先にお伝えしておくと、私はこの分野の専門家ではありません。でも、自分の実家のことを考える中で、「知らないままだと怖いな」と思って調べたことがあります。今日はそれを、私の考えと一緒に、まとめておきますね。
まず知ってほしいこと。自治体の粗大ごみは、驚くほど安い
業者の話の前に、これだけは知っておいてほしいんです。
私の住む岡山市の場合、粗大ごみの戸別収集は、1点 200円〜2,500円(品目ごとに5段階。コンビニなどで処理券を買って貼る方式)。電話かインターネットで申し込むと、約10日で取りに来てくれます。
さらに——自分でリサイクルプラザに持ち込めば、無料です(要予約・ご本人が持ち込み・1日1車まで)。
つまり、タンス1棹でも数百円〜。自分たちで動ける分は、自治体の仕組みを使うのが、圧倒的に安いんです。この”物差し”を持っているだけで、業者の見積もりが高いのか安いのか、自分で判断できるようになります。
※粗大ごみの仕組みと料金は、自治体ごとに違います。お住まいの市町村のホームページで「粗大ごみ」と調べてみてください。
※テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンの「家電4品目」は粗大ごみに出せません(家電リサイクルという別の仕組みになります)。
では、業者に頼むといくら?——正直、「幅」でしか言えません
物が多い、家が遠い、時間がない——業者さんの力を借りたほうがいい場面は、もちろんあります。
遺品整理を業者に頼む場合、全国的によく見かける目安は、こんな幅です。
- 🌿 1LDK:7万〜20万円ほど
- 🌿 2LDK:12万〜30万円ほど
- 🌿 3LDK:15万〜50万円ほど
……お気づきでしょうか。同じ間取りでも、数倍違うんです。物の量、家の状態、トラックの台数で、金額は大きく変わります。この数字は「だいたいこれくらい」と鵜呑みにするためのものではなく、「幅が大きいからこそ、次でお話しすることが大事」という前置きです。
いちばん伝えたいこと。面倒でも、相見積もりを徹底してください
この記事で、これだけ持ち帰ってもらえたら十分です。
業者に頼むなら、必ず数社(2〜3社)から見積もりを取ってください。
車を買うときも、家を建てるときも、比べますよね。それと同じです。遺品整理や不用品回収には”定価”がありません。1社だけの言い値では、高いのか安いのか、判断のしようがないんです。
そして、見積もりを比べるときのポイントを。私が「ここを見る」と決めていることでもあります。
- 🌿 「一式◯円」ではなく、内訳を出してもらう(何にいくらか、見えるように)
- 🌿 レスポンスが早い(連絡への反応は、仕事の丁寧さに表れます)
- 🌿 余計な営業をしてこない
- 🌿 返答を急がせる業者は、外す。「今日決めてくれたら安くします」など、検討の余地を与えない業者に、良い結果はついてこないと思っています
- 🌿 チラシや見積書に、市町村の「許可」があるか(家庭の不用品を収集・運搬できるのは、市区町村の許可を受けた業者だけ、と法律で決まっています)
「無料で回収します」——あのトラックとチラシには、気をつけて
私の近所にも、廃品回収のトラックが定期的に走っています。ポストに「不用品回収承ります」のチラシも入ります。
でも、我が家は飛び込みのそういう業者には頼まないと決めています。一度頼んだことをきっかけに付け込まれるのが嫌ですし、得体の知れないまま家に入れるのは、やっぱり怖い。頼むなら、自分でよく調べてから。飛び込み営業に、良い結果はついてこないと思っているからです。
これは心配しすぎではなくて——国民生活センター(国の機関)が、実際に注意を呼びかけています。不用品回収の相談は年間2,000件を超え、手口はこんなパターンです。
⚠️ 「無料回収」と言いながら、トラックに積み終わった途端に高額請求
⚠️ 「回収は無料です。でも積み込み料は別です」
⚠️ 安い定額パックのはずが、作業後に追加料金(人件費・処分費などの名目で)
もしトラブルになってしまったら、ひとりで抱えず、消費生活センター(電話188・いやや)に相談してください。
買取は「一点ずつ、誠実に」を見てください
前回も書きましたが、何十年も眠っていた物に値段がつくことは、そう多くありません。買取は「つけばラッキー」くらいの気持ちで。
そのうえで、もし買取をお願いするなら——「まとめていくら」ではなく、一点ずつ査定してくれる業者を選んでください。本当は価値のある物が、山の中に紛れて二束三文……というのは、悲しすぎます。査定の丁寧さは、その業者の誠実さそのものだと思います。
業者に頼む前の、5つのチェック
最後に、この記事のまとめを。スマホで見返せる”お守り”がわりに、どうぞ。
- 🌿 見積もりは、必ず数社から(相見積もり)
- 🌿 「一式◯円」ではなく、内訳を出してもらう
- 🌿 返答を急がせる業者は、外す
- 🌿 市町村の「許可」がある業者か確認
- 🌿 困ったら、消費生活センター(電話188)
おわりに
業者選びで大事なのは、実は金額そのものより、「誠実かどうか」を見極めることなのかもしれません。
内訳を出してくれる。急がせない。一点ずつ向き合ってくれる——そういう業者さんは、きっと物にも、故人にも、丁寧に接してくれます。
大切な人の物を、大切な実家を託すのですから。面倒でも、比べて、調べて、納得して選ぶ。その手間は、きっと無駄になりません。
私もこれから、自分の実家で同じ道を通る予定です。一緒に、あわてず、賢く進めていきましょう。
そもそも実家の片付けは、何から始める? シリーズ第3回です。
→ 実家の片付け、物より先に”ゴール”を決める|家族で話し合う、最初の一歩
「家族が手放してくれない」と悩んでいる方へ。
→ 「捨てられない」には、理由がある|手放せない家族と、どう向き合う?
我が家が”老前整理”を始めた理由。シリーズ第1回。
→ 元気なうちに、片付けはじめました|50代夫婦の”老前整理”
「まだ業者さんの出番ではないけれど、手が足りない」「仕分けから一緒にやってほしい」「粗大ごみに出す準備を手伝ってほしい」——そんな段階のお手伝いは、家事代行の得意分野です。ご本人の気持ちを大切にしながら、ご家庭のペースで少しずつ進めます。岡山市近郊で「ちょっと相談だけでも」という方も大歓迎です。
2時間から承っております。「ここだけお願いしたい」というピンポイントのご依頼もOKです。

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